至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
「クソッ……」


悔しそうに、でも鋭い目つきで向けた凌牙の視線の先では、今も乱闘が続いている。


その中には、琉聖さんの姿もあった。


育ちの良さがにじみ出た端正な容姿からは、想像も出来ない喧嘩の腕。


あたしが見たってすごいと分かるその腕は、劣悪だというSPIRALの幹部でさえ敵わない。


見ている間にも、床に倒れていくSPIRALメンバー。


そして。



「どうだ、まだやるのか」


さすが黒幕と呼ばれるだけあって強いのか、SPIRAL側で残っているのが、壱冴だけになって。


「早いとこ降伏しないと、オマエもこうなるぞ」


テルさんが、足元で倒れているSPIRALのメンバーに目を落とす。
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