月夜の影3
第七章
学園の朝食の時間の前に千秋は阿月と別れ、自宅に戻った。
リビングで崩れた体勢で眠っている健也を見て千秋はほっとした。

健也がやっと眠りについたからだ。
千秋と健也は性格が全くと言っていいほど違う。
健也は一人で抱え込み、勝手に堕ちていく。
こっちが手を差し伸べてもそれを甘えだと思い、拒絶する。
だから葉月との交際に千秋は驚いたのだ。

しかし、実際は気にし合うカップル、いつか歪みはくる。
それがここ数日だということだ。

「めんどくせ…………」
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