もしも明日が来なかったら。
自分の教室に向かい、3階の廊下を歩いていく。
朝から猿のように黄色い声をあげている女子生徒もいれば、猫と鼠のように走り回って遊んでる男子生徒。
毎朝毎朝、つまらない。



「海音ちゃん、あれ相模くんじゃない?」

ある人物に指を向ける。



『……。興味ないよ
それより指を向けるのやめて、気づかれるから』

焦るようにそう言うと
美妃はにやりと笑った。

「えぇっ!?
んもー、照れ屋さんなんだから……!


相模くーーん!!」

『え、ちょ、ばか』

慌てて美妃の口を抑える。
その人物はこちらに小走りで
向かってきた。


相模爽。
私の斜め後ろの席にいる奴。
頭はあんまりよくないけど……
運動神経はいいと思う。
女子からはモテてる(?)し、男ウケも高い。


……そして、幼稚園からの幼なじみ。
でも、家がとなりとか
友達以上、恋人未満っていう関係でもなくて。
誰よりもお互いのこと、わかってる気がする。
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