魔法のjewelry*shopへようこそ
思わず、手のひらにある石を見つめる。
こんな石が、本当に俺に力をくれるのか。
前ならアホらしいと聞く耳も持たなかっただろう。
でも……
「……これ、もらえるか?」
そう言うと、琥珀は微笑んで頷いた。
時間も時間なので、俺は当初の予定通り、ここらへんの大通りに出る道を聞いて店を出た。
その際、お代はいいですよ、なんて言われてしまい。
「え、でも、」
「その石が、祐介さんを選んだんです」
だからもらってあげて下さい、と言われてしまえば断ることもできず。
俺は礼を言ってこの石をもらってきた。
「ファイアーオパールねぇ……」
煌めく炎の石。
さっきの話を聞いたからか、見ていると力が湧いてくるような気がするから不思議だ。
「よし、行くか」
俺はどこか晴れやかな気持ちで一歩を踏み出した。
*fire opal Fin.