風が、吹いた

でも、学年も違うし、教室も、二階と三階で近くない。



靴箱くらいしか接点はない上に、先輩のあの絶大な人気。



学校で、先輩とは関わらないほうがいいかもしれない。



友達って何していいかわからない。



私の『友達』の記憶は幼稚園の年少が最後。



高校生の友達が何をしているのか、わからない。



はっとして、時計に目をやると、いつも家を出る時間をわずかに過ぎていた。
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