君と奏でる音[前編]



「君だったんだ。昨日の演奏は…。」



扉を開く。グランドピアノの前に座っているのは。



「八瀬…孤乃羽…」



彼女だった。



「ふふっ…聞いていたんだ。恥ずかしいな」
「……。」
「メンデルスゾーン…春の歌。あの曲は、私が小さい頃初めて聞いたクラシックなの」



彼女は語り始めた。

音楽を始めたときのことを。









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