リベンジ・ゲイム





言ってやりたい。



「それは解けたうちに入ってない。」と。



けど言ってしまえば、最期。



喧嘩になって、指導になるんだろう。



反省文だけならまだしも、謹慎はちょっとキツいかな。



2年だし、内心も大事だぞって先生も言ってたし…………



私が手を出さなければいいんだし。



ここは、我慢しないとね。



だとしても、"嫌い"って気持ちは思い始めたら、消そうとしてもなかなか消えてくれない。



まぁ、きっと無理なものは無理なんだろうけど。



帆香が自分から私の前から消えてくれたらいいのに………。



そしたら、学校も私の中でも平和になる。



と思っても、そうは行かないのが現実。



あいつは、アブラムシよりもしつこい。



駆除するために殺虫剤とかいろんな薬を撒いても、なかなか息の根を止められない。



世でいう、ウイルスが薬に耐えるように進化した"薬剤耐性菌"の虫バージョン。



"薬剤耐性虫"ってやつに分類されるはず。



帆香がいなくなれば、私は幾分マシな学校生活を送って、何事もなく、無事に卒業できる。



こういうことを願うのは罰当たりかもしれない。



新年や厄神祭とかでお賽銭をいれて、鐘を鳴らし、神様に私は何度かこう願ったことがあった。



"嫌いなあいつが居なくなりますように"と。


今回は、"帆香が居なくなってくれますように"と願いたい。



けど、ほかの願い事でもかなった試しがない。



神様なんてものは絶対に存在しないんだ。



所詮、昔の人々が作り上げた空想上の存在。




もし、居たとして、神様にも人間やその他の動物と同じように好き嫌いがあったとしたら、私はきっと神様に嫌われているに違いないんだ。






< 7 / 7 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:5

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

二人が出逢ったこの街で。

総文字数/1,734

恋愛(純愛)4ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop