プリムラ・オブコニカ
先生は私のおとぎ話発言を聞いて、ため息をついた。めっちゃバカにした感じで。
一々ムカつくのは私の心が狭いからだろうか。
「ハァ…あのな、俺はふざけてるんじゃない、あとこの話はおとぎ話なんかじゃない」
「え、すいませんちょっと私ついていけないしついて行きたくもない。」
「だから!花の精の加護は本当にあるって言ってるんだよ!サイレンは加護が特別に強いやつが花に触ったときだけ鳴るんだよ!」
「はぁ!?頭おかしいんですか!?な、なにメルヘンチックな妄想を…ハッ!宗教の勧誘!?」
「ちげーよ!!……頼むから、信じてくれ」
「いや、だって加護なんて目に見えないし!信じられないですよ!」
私がそう叫ぶと、松江先生は目をスゥッと細めて何か呟いた。
「!?」
驚きで声が出なかった。
だって、松江先生は浮いていた。
「ほら、これが加護だ。上手く使いこなせば魔法のように便利に使えるようになる。この学校では加護を上手く使えるように指導してるんだよ」
信じられない…ほっぺを思いっきり捻ったらめちゃくちゃ痛かった。これマジなやつか!
「え、さっき加護が強いとサイレンが鳴るとか言ってましたよね…私も、飛んだり…できます?」
「まあセンスがあればな」
地元のみんな、私、引っ越し先で飛べることが判明しました。