重い想われ 降り振られ
小林は手にしたバインダーをパタンと閉じた。

「メンバーも揃ったし、そろそろ飲み会の準備でもするか。」

遠藤は「了解。」と頷き、厨房に向かった。

小林は橘達に声を掛ける。

「いつまでそんな所にいるの。子供が風邪ひいたらどうするの。」

菜奈は慌てて松田から子供を引き離し、真理子の手を取り旅館の中に入った。

菜奈は子供を抱きかかえ、真理子に言う。

「この子の名前、真理ちゃんから一文字もらったんだよ。
私の名前と真理ちゃんの名前を合わせて付けたの。“真奈”って言うんだ。」

真理子は菜奈の抱える子供の顔を見る。

「真奈ちゃんか・・・かわいいね。菜奈ちゃんそっくり。」

菜奈は「でしょ。」と微笑む。

橘は煙草に火を付け松田にも一本差し出した。

「俺は煙草は辞めたの。」

松田はすねたように言い「車移動してくる。」と車に乗り込んだ。

橘と小林は顔を見合わせ、くすくすと笑った。
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