愛しい君に何度でも




呆れながら、怒ったように突っ込むお兄ちゃん。


我ながらいい兄だよ。全く。




「じゃなくて、碧のこと」




ドキッ



お兄ちゃんからその人の名前が出てくるとは…


今はその話題を避けたい。



でも問題なしにお兄ちゃんは話してくる。




「アイツ…不器用なんだよ。だから昨日のは深い意味はないってゆうか、何ていうか…」



えーと…と身振り手振りで先輩の事を話す。


お兄ちゃんは先輩が大好きなんだね。



ちょっと妬けちゃうな。





「わかってるよ。
先輩が人一倍不器用で無愛想だって事」



「ソラ…」



「でもさっ、先輩が迷惑ってゆうんだったらしょうがないでしょ」



「だから、それはっ」



「別に先輩のこと諦めたわけじゃないし、昨日のは何とも思ってないから大丈夫!」




そう言って笑顔でガッツポーズ。




だってそうでしょ?


あんな事でクヨクヨしてたらダメなんだよ。


それじゃ、覚悟なんて出来ないじゃない。



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