(完)ずっと君といれるなら 〜再会〜
最低な真実 side海斗
「…とっ!…いと!かーいーと!」

俺を呼ぶ声。

誰だ?

葉月?


また何かあったのかよ…。

面倒くせえ奴だな。


だけど、助けてやらねえと。



約束したから…。



「…ん。」


そっと瞼を開けて、自分が夢の世界にいたことを知る。


机の上でうつ伏せの状態から起き上がり、周りを見渡す。


寝起きでボーッとする頭。


しばらくして意識が戻ってきて、前に立っている少女の存在に気づく。


「明日香…。」


「海斗何の夢みてたの?涙出てるよ…?」


明日香は心配そうな顔をアップにして俺に問いかけてくる。


その言葉に驚いて慌てて手の甲で頰を拭うと、生温かい感覚がする。


何で泣いていたんだ。


何も思い出せない。





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