許婚でたまるか!
だけど冴木のその迫力に思わず後ろへ下がるあたし…。



すると冴木はあたしを見下ろしながら口を開いた!!



「表へ出ろ。今すぐにだ。」


「……………へ!?」



今、なんて言ったんだ…??




唐突な申し入れに思考回路が停止する。



そんなあたしに冴木はもう一度冷たく言い放つ!



「何度も同じことを言わせるんじゃねえよ……。表へ、出ろ!!」



「ーーーっ!!」


あたしは冴木の一喝に思わずビクッと肩が跳ねてしまった!




な、な、な、なんなんだよ?!




人をいきなり怒鳴りつけやがって!!




べ、別に、


お前が怒ろうが、けなそうが、狂乱しようが、


あたしにはちっとも怖くないし、全然関係ないんだからなっ!!?




フン!



「…早くしろ。のろま。」


「なっ!!?なんだって!?この、」


「つべこべ言わず、さっさと来い。…わかったか?」


冴木はあたしに一瞥すると、バン!とドアを乱暴に閉めて出ていってしまう!





こ、怖っ……。





いままさに試験勉強の時のあの人格、 “ドSAEKI” が降臨してしまったのだった…。
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