許婚でたまるか!
第五章

支える者

それから週明けの月曜日ーーー





朝、あたしは自分の教室に入れないでいた。



き、き、緊張するっ!!!



学校に着くまでの間、心の準備を何度もしてきたはずなのに、いざとなると全然ダメだ…!!



あたしは廊下からそろ~っと教室の中を覗き見てみる。


いつもと変わらない朝の風景がそこにあった。


そして自分の席に座って本を読んでる優子の姿も、その風景に溶け込んでいる。



「ど、どうしよ……!なんて声をかければいいんだ?!」


あたしは優子に声をかけるか否かで、廊下で一人葛藤をしていた…。


だって二日前のあの出来事を思い出すと、やっぱりまだ怒ってると思うし。


きっと、ほとぼりが冷めるまで待った方が良いと誰もが言うだろうし、それが賢明な考えだと思う。




でも、あたしは怖かった…。


このまま、優子とずっと話せなくなっちゃうんじゃないかって……。


中学の頃からの親友を、こんな形で失いたくない!



そう思ったんだ!!
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