今宵、月下の夜に
(愁side)

「何か飲むー?」

そう言った彼女は広いキッチンで鼻歌を歌いながら作業をする。

彼女、汐里と出会って数日が経った。

最近では家に招待されることも多くなった。家に帰ろうとするといつも一人だから寂しい、行かないでと言われ、結局泊まり込みが続いた。

今日もうちに招待され、ソファに座りながら彼女をみる。トイレを借りると言って書斎の部屋に行ったとき、録っておいたパソコンのデータのコピーを鞄にしまいながら言った。

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