君のココロの向こう側
別れる……?

そんなの、



「やだ……」



絶対、嫌。

伝わるよう、真っ直ぐに隆太郎を見つめる。

すると隆太郎は険しい顔を崩し、ふっと笑って。



「峰の気持ち、聞けてよかった」

「……うぅ……」

「峰は泣き虫だよなぁ」

「隆太郎は私の前で泣かないよね」



そう言うと、隆太郎は更に表情を柔らかくした。



「男は強くなきゃなんねえの」



言い切った隆太郎が誰よりもかっこよくて、更に涙が溢れた。

そんな私を抱き寄せて、隆太郎は言葉を紡ぐ。



「不安にさせてごめん」

「……っ」

「俺の夢を伝えたとき、絶対に峰を苦しめたくないって思った。……でも、そんなことが出来る程大人じゃなかった」

「そんなこと……っ」



また私が勝手に、不安になってた。

隆太郎の所為じゃないよ。

そんな意味を込めて何度も首を横に振る。


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