晴れ渡る空に虹〜キセキの途中〜
「…………」
……ほんでなんつー横顔してんの。
となりには私がいるのに、なんでそんな“ひとりぼっち”みたいな顔して歩いてんのよ。
「私ね、みゆとリクと友達になれて良かったって心のそこから思ってるよ」
「ぶーも」
「ふはっ!ぶーって慣れないんだけどっ!」
「いいじゃん。咲はもう友達っていうよりも家族みたいなもんだから」
え?家族?
「うん、友達より家族のほうがしっくり来る。だからまた家にいたくなくなったら連絡して。迎えに行く」
力強いリクの言葉に、不意に泣きそうになって目をそらした。
……なんでこんなに優しいんだろう。
本当の、本当に。
出会えてよかったなって、思ってる。
ドクドクと、心の底から温かい何かが溢れて、止まらない。
ジンジンと胸が温まるような、そんな感覚だった。
ありがとう、リク。
でも、ごめんね……。