私とメガネくんの秘密のレッスン
side 白石潤
今日はレッスンの日。
ここ最近、
鈴村さんは俺を避ける為に
影ながら勉強をしているらしい。
まぁこの情報は隼人から貰ったものだけど…
どこから入手したのかは理解しかねるが
今の俺からすれば有り難い。
だから今回のレッスンは
意地悪くも未だ習っていない箇所を
鈴村さんにやらせることにした。
いくら馬鹿で鈍感な彼女だって
さすがに習っていないことには
気付くだろう。
そうなれば彼女は俺と
コミュニケーションを取らざるを得ない。
今までのレッスンは
そうはいかなかったけど
今回は俺の作戦勝ち。
案の定鈴村さんは俺の策略にはまり、
オドオドしながら声を掛けてきた。
…だけど
彼女は俺を直視しない。
さっきだって目があったのに
顔ごとそらしやがった。
すげぇ腹が立ったけど
俺にも悪いところはあったからおあいこ。
それに鈴村さんは
見慣れないこの姿にも
違和感があるようなので
彼女の親しみのある姿に戻ることにした。
だけど
「やっぱり白石くんは
そっちの方が良いね。」
彼女は俺を見ながらこう答えた。
やっと俺を見てくれた。
やっと俺と話してくれた。
たったこれだけのことなのに
嬉しくて心臓がはねあがった。
それどころか顔まで熱がこもる。
それに普通そんなこと異性に言うか?
少なくとも俺のこと
避けてたはずなのに。
本当に彼女は…
「……本当に
厄介な女。」
…………の代表だろう。
すると彼女は聞こえなかったのか
首を傾げて不思議そうに俺を見つめる。
「………。」
はぁ…参った。
俺、完璧鈴村さんにハマってる。
それどころか俺はーーー…
俺は彼女に恋心を抱いちまってる。
隼人との会話がよみがえる………
……………
…………………
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