私が吐いた嘘。
いつもと違う。
ふわふわしてる。
浮いてるみたい。
「ち、とせっ!目を、開けて!!」
お母さん何怒鳴ってるの?

今、すっごく眠たいの。
起こさないでよ。邪魔しないでよ。
「お願いだからっ!目を開けてぇ!!」

お母さん、声大きいよ?
ここ病院だよ?
お医者さんの声も聞こえるし。

もう、死んじゃうんだ。
だから、呼吸ができないんだ。

なんでこんなに、冷静なんだろう。
違う。冷静なんかじゃない。
死ぬ。なんて受け入れてないだけ。

「…ぁ、りが、とぅ、」
ピーーーーーーーーーーーーーーーー
「ち、千歳ぇぇぇぇ!!」
機会がゼロを示して、千歳は無くなった
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