終わった恋、始まる愛



..........え?






なに..........?







どうゆうこと..........?








何で、みぃちゃんがいるの?






二人を見ると、楽しそうに笑っている。






はたから見れば、その姿はカップルそのもので。





「この前行ったアイス屋さん美味しかったね!またいこうね!」




「そうだな」



この前って?


二人は、私の知らないところで、よくあっていたの?


最近二人が遊んでくれなかったのは、そのせい?




隼人くんを見ると、私が見たこともないような優しい顔で笑っている。



.....美麗に向けて。





私は、バカみたいに固まって、その様子を見ていた。





しかし、


それを破ったのは




「ねぇ、」





と言うみぃちゃんの声だった。



「ん?」






「隼人はさぁ、」






「彩のことどう思ってる?」





いきなり自分の名前が出てきて、体が反応する。




聞きたいけど聞きたくない。






「彩.....あいつは、俺の彼女で優しくていいやつだよ」




そう聞いて私は顔をあげた。


そうだよね、私はあなたの彼女だもんね。



今日のは偶然、ってこともありそうだし。




「そう.....」




何で、あなたがそんなに悲しそうに笑うの?






あんなに応援してくれてたのは、あなたじゃない。




隼人くんだって、私の彼氏じゃないの?





そんな私の思いも虚しく、




「でも、」





隼人くんは愛しそうに美麗を見ると


「でも、本当は美麗に彼女になってほしい」








.....は?





み、れいにかのじょになってほしい?



ドウユウコト?





「ほんと?!」



「あぁ。」



そういって、みぃちゃんのあごを片手で持つ隼人くん。




え、ちょ、なにやってんの、隼人くん?





なにやってんの、みぃちゃん。




そんな私の思いは、裏切られた。




そのまま顔を近づけた二人は、




そのまま.....




そのまま.....





.....っ、?!






ねぇ、何で、彼女でもない子と、キスなんかできるの?





その子は私の親友なのよ?



その人は私の彼氏なのよ?




みぃちゃんと、隼人くんはただの友達でしょ?





友達なのに、キスするの?



彼女の私もキスも、デートすらしていないのに。




「.....んっ、はぁ」


ちょっと、やめてよ。気持ち悪い。聞きたくないの。


「ん、ぁ.....んんっ」





やめて。



視界がぼやけてきた。



涙。





止まらない。






涙涙涙涙涙涙涙涙涙







その間も二人はヒートアップしていく。



「んぅ、ぁ.....んんぅ、っ」




いや.....や、め.....て





それ以上は我慢できなくて、走り出す。





持っていたコンビニの袋がポールにあたる。


中に入っていた缶ジュースにあたって、


カーン!!!


清々しい音がする。




二人の動きが止まる。








目が.....合った。





正確にはみぃちゃんと。




みぃちゃんは大きく目を見開いた。





隼人くんは私に背中を向けていたから、何事かと振り替える。




けど、目が合う前に走りだす。


後ろからかすかに



「何だ?」



「さ、さぁ.....」




と言うやり取りが聞こえる。






そのまま家に帰り、おにぎりを食べずに、自分の部屋に飛び込む。




時計を見ると、7時。


(もう7時か.....お風呂に入らないと)


お風呂から上がってもまだボーっとする頭を冷やすように、買ってきたジュースをのむ。



(目、あっちゃったんだよね.....明日からどうしよう)




そのままベッドにダイブすると、今更のように涙が出てきた。




「う、ああ、っ.....ぁっ」




悲しい。




そのあと私は泣いて泣いて泣きまくった。




(あー、明日目すごいことになってんだろーなー)



けど、今はすごく眠たい。




(また明日考えよう.....)











.....私の意識は闇に吸いとられていった.....
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