夫婦ですが何か?
長くて濃密。
何度か痺れるような感覚に溺れて、もっともっとと懇願するような媚びた嬌声を見慣れない部屋に響かせて。
呆れられそうなくらい欲に貪欲に見せてみるのに、彼はいつだってそれに応え上回るような悦楽を与えてくれる。
仕事でも私生活でも・・・・彼は私が望む以上の結果を見せて私を自分に惹きつけて傍に置くんだ。
そしてその部分に尊敬し、付き従い・・・・・。
今・・・愛さえも捧げる。
未来・・・も?
「・・っ・・・あ、・・・・イきそ・・・・」
あっ・・・、
と思ったときには引き返すことは不可能。
そして緊張の一瞬なのだ。
いつもよりその瞬間に心臓が強く跳ねて。
いつもより深くしっかり、熱く濃く、彼が私の中に混ざり合う感覚に浸る。
2人で挑んだ賭けの終幕。
望んだ夢を全て私という存在に投じて彼が脱力する。
荒い呼吸を響かせる唇が耳に近くにあるのを感じ、その疲労を労わるように柔らかく抱きしめ乱れている髪を撫でた。
「・・・・・・もう・・・降りれないよ?」
この賭けごとから。
そんな含みの彼の声に小さく笑うと抱きしめていた体を更にギュッと密着させて。
「成行きのままに・・・・」
吉か凶か、丁か半か。
今現在では得られぬ勝敗に夢を抱いて目蓋を閉じた。