夫婦ですが何か?




深く息を吸って吐く。


それでいいのかと自問自答して。


今の時点ではどう考えても自分の首を絞める結果にしか感じないというのに。


なのに、


私はいつだって・・・、


今こんなに苦しくても、


彼の起こす奇跡に小さくでも期待してそれに協力してしまう。


過去にそれで痛い目にあっているのに。


どうして私は学べないのだろう?


目の前の彼も・・・・。



「・・・・・・今日・・・だけなら」



止むを得ない。


そんな風にムッとしながら雑に答えてすぐに口にコーヒーを流し込む。


誤魔化すように飲んだそれが熱くてチリッとした痛みと熱で眉をしかめた。


それでも、



「大好き・・・・千麻ちゃん」



耳に入り込んだその一言ですべての痛みが一瞬だけ緩和するんだから・・・・。


やっぱり・・・あなたは魔法使いなんじゃないかって思う時がある。


でも、


すぐに戻る胸の不安だけは消えきることはなくて。


ああ、やはり・・・・不完全な弟子ね。


そう思って彼が視線を外した隙に小さく口の端をあげてすぐに熱いコーヒーで誤魔化した。









彼の言うリハビリの開始。







ねぇ、その先に・・・、






どんな答えがあるの?


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