夫婦ですが何か?



視線を上にあげるまでもなく同じ高さに下降した彼女が俺の上に跨るように乗ってきて口づける。


また誘う様な短いキス。



「・・・・・・勝たせて」



響いた願いに驚きつつもすぐに噴き出して、それでも拒むでもなく頬に触れながら確認の言葉。



「・・・・リハビリ終了なら喜んで、」



その言葉にニッと弧を描いた唇が重なってくる。


重ねられ委ねられた重みのままにソファーに沈むと今度はフェアな勝負の再開。


まぁ・・・・負けるんだけどね。



それでも溺れて浸って欲を満たして。


不意に思い出した事を色気孕んで俺を見下ろす彼女に確かめる。




「もうパーカー着なくていいんだよね?」




その問いにクスリと笑った彼女が俺の胸に口づけ、


紅い紅い所有印。




「名前は定期的に記入しなくては・・・」




やっぱり彼女には敵わない。




「刻んでハニー」


「・・・・M」


「ふっ・・・それでいいよ。千麻ちゃんとこんな風に出来るなら」




そう、勝つとか負けるとか、


SとかMとか・・・・どうでもいいや。


だってやっと無条件で愛し合えるんだよ?





まさかの雷がリハビリ明けになるとは思わなかったけどさ。






吊り橋効果のリハビリ終了。



じゃあ、


次に目指すのはさ・・・。




次なる目標を確かめるように彼女の左手に触れて、すぐに目の前の存在に溺れて浸った。













再婚まではまだ遠い。






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