Je te aime ~愛しき人よ永遠に~
夕方のある日、客と呼べない私だけビリヤード場に居て玉を打っていた。
すると、マスターが私に声をかけた。

『賭けをしないかい?』


私は笑って言い返した。
『私なんてマスターに勝てるわけないじゃないですか。』


マスターは笑って言った。
『じゃあ、私は左で打つから、どうだろう?』


私は少し不審に思いながら返事をした。
『何を賭けるんですか?』


するとマスターは自分のキューを組み立てながらサラリと言った。

『私が勝ったら一晩付き合う。君が勝ったら、ビリヤードを好きなだけフリーで打てる。どうだい?』


私は黙っていた。
するとマスターは続けて言った。

『ただのお遊びだよ。』


私は勝負を引き受けた。



象に挑むアリの様な勝負だ。
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