意地悪なキミの好きな人



「次どこ行きたい?」



「え、どこでも……」



私がそう言うと先輩は少し考えてからニヤリと笑った。




「俺の家、来る?」




「……え。」




今なんて?俺の家?先輩の家ってこと?

まだ初デートなのに?




「いいんですか……?」



「あぁ。親いないし。」



お、親いないの⁉︎ どうしよう、私まだ…



すると先輩は苦笑した。



「別にそんなすぐには襲わねぇよ。俺だって待つよ。バカが。」



私の考えを見透かされてカァァと顔が赤くなる。




「すみません……」



そう謝ると先輩はフッと笑った。



「でも長くは待てないからね?」



妖しげに笑う先輩にドキドキと胸がなる。


「とりあえず、俺の家おいでよ。」



先輩のその一言で私たちは家に向かった。



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