意地悪なキミの好きな人



「野原、遅くなった。悪りぃな。」



「そんなことないですよ。まゆりん先輩とりっちゃん先輩と話せましたし。」



ニコニコ笑いながら言うと先輩は私の頭を撫でた。




「おまえって…犬みたいだな。」



「は?」



犬?私が犬?



「どういうことですか?」



そう聞くと先輩は肩をすくめて歩き出した。



「ほら、帰るぞ。早く来い。」



「えぇ、先輩、待ってくださいって!」




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