だから俺と、付き合ってください。



テストはこの前終わったはず……。



「俺さ、夏休みにライブする予定なんだけど、見事にそれが追試と重なっちゃってさ!」


「う、うん……?」


「先生に頼み込んで土下座までしたら"じゃあ特別にお前だけ追試を今度の土曜日にしてやるから"ってことになって」


「よ、よかったね……?」


「よくねぇーんだって、それが!」



熱弁する清瀬くんに少し腰が引ける。

それでも構うことなく続ける清瀬くん。



「合格は85点以上だっていうんだ先生!それができたら追試を逃してやるって!」


「85点?」


「そう!先生笑っててさ、俺が絶対できねぇーと思ってっから、ムカついて"やってやるよ!"ってたんかきってきた」


「え……!」


「だから頼む!俺を助けてくれ!」



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