生きることの意味【完結・加筆完了】
目を閉じていたのはほんの五分程だったと思う。
「よしっと。出来たわよ。目を開けて」
りなさんにそう言われて、あたしは恐る恐る目を開ける。
そこにはミレもいて、目を開けたあたしを見て吃驚していた。
「杏奈ちゃん、とっても可愛い。
これ、緋人も惚れ直しちゃうだろうな」
「そうよね。髪の毛もちょっといじっちゃおうっと」
「え。りなさん?」
「いいのいいの、女の子はやっぱり楽しいわ~」
りなさんは嬉々としてあたしの髪の毛を弄る。
ワックスを揉みこんで、器用に手で逆立てるとピンで留めた。
それもほんの数分程だったと思う。
出来上がった後、手鏡をりなさんに手渡されて覗き込んだけど、驚きで暫く言葉が出なかった。
いつもと全く雰囲気の違うあたしがそこにはいた。
薄いメイクなのに、ぱっちりとしている目元。
頬にほんのりと乗った桜色のチーク。
綺麗に作られたポンパドール。
緋人はどんな反応するだろうか。
最初に自分を見て、思ったのがこれだ。