不純な理由で近づきました。



順番がきて恭くんが屋台のおじさんにたこ焼きを3つ頼む。


どうやらカインくんもたこ焼きを食べたいと言っていたらしくなんだかんだ言って買っていくみたい。


恭くんってカインくんに厳しいところがあるよね。でも買っていくあたり優しいなぁ、とクスリと笑っていると屋台のおじさんとパチリと目があって体が固まった。


そのまま目をそらせずにいるとおじさんはニカッと笑って。



「お、兄ちゃんえらくキレイな姉ちゃん連れてるじゃねぇか!しゃーねぇから1個おまけしといてやるよ!」



おら、と渡された袋の中には4パックのたこ焼き。



「え、そんな…」


「いーのいーの!目の保養させてもらった礼だ」



でも、と渋る恭くんとわたしにおじさんはちょいちょいと手招きをして。


疑問を浮かべるわたしたちに「ここだけの話、」と少し声をひそめる。



「実はな、それの中のおまけはたこ入れ忘れた失敗作なんだわ。だから売れねぇし、もらってくれねぇと証拠隠滅できねぇから困ってんだ。助けると思ってもらってくれや」






< 213 / 257 >

この作品をシェア

pagetop