君に出逢えた奇跡

波の音を聞きながらいろんな話をした。

日向の事、斗真の事、マキの事、学校の事
バイトの事‥

蒼汰の仕事の事、地元の事、
そしてこれからの夢。
私にはわからないけど蒼汰は人気俳優なんて騒がれてる今もまだまだ夢があるらしい。

でもきっと蒼汰なら叶えるだろうな。

私達は今まで話せなかった事をたくさん話した。

「冷えてきたな。そろそろ車に戻ろうか。」

「そうだね。」


また目深に帽子を被った蒼汰は私の手をしっかり握って歩き出した。
私の歩幅に合わせてゆっくりと。


「これからどうする?」


「どうしようね?」


蒼汰と一緒に居られるなら、どこでもいいんだけどね。


「とりあえずお腹空かない?美空。」

「空いた~。」

「じゃあ何か食べよう。何がいい?」

「そうだなぁ‥私はハンバーガーとかでも全然オッケーだけど蒼汰は?」

「おぉ〜いいね。最近は全然ファストフードの店なんて行けてないからな。懐かしい」

「じゃあ決まりだね。」





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