嘘を重ねて。



ーーーーーーーーーー


“チュンチュン…”



次に目が覚めたのは
朝だった



「学校…用意しなきゃ」



そう言って
もう大分良くなった身体を起こすと
制服に着替えて家を出た


…勿論、見送る人も声も無い。


外に出るとまだ雨が止んでいなかった

嗚呼…やっぱり
雨は憂鬱だ。


雨の日には良い事が無い。
…それは自分に限った事なのかもしれないが。


そんな事を考えながら
電車に揺られて学校へ向かう


今日からまた
つまらない…そして意味の無い学校生活が
始まるのだ


そう思うと憂鬱な気分は
増幅するばかり


そんな事実から逃げる様に
私はイヤホンから流れる音楽に
耳を傾けた




< 26 / 116 >

この作品をシェア

pagetop