pure


その時、腕を引かれ、抱きしめられた。


え・・・・?


「泣くなって・・・・」


耳のそばで聞こえる低い声。


優君の体にすっぽりおさまる私の体。


優君の体温が伝わる。


ドキドキいってる私の心臓。・・破裂しそうだよ。


びっくりしたら涙がぴたっと止まった。




「ほっほんとに・・・・?」

優君の腕の中で小さく言う。

「え?」

「私・・・一緒に居て迷惑じゃない?」

優君のジャージの袖をぎゅっとつかむ。

ダメだ・・こんな事言うことがめんどくさい女だよ・・・


「別に、迷惑じゃねーし。」

言葉は悪いけど、声は優しい。

抱きしめられたまま頭をなでられた。

「ほ、んとに・・・?」

優君の肩に顔をうめたまま言うと。

「しつこい。もう言わねー。」

とぶっきらぼうに言われた。


言葉は悪いけど、ずっと頭はなでられたまま。


体温と一緒にやさしさが伝わってくる。


ドキドキは止まらないけど、安心できる。


多分、今沸騰しそうなぐらい顔真っ赤だ。


心臓は爆発しそうなんだけど・・・・・もう少しこのままでいたい。


そう思って優君の袖を握っている手に力を入れた。







しばらく頭をなでていた優君が


「泣きやんだ?」



って腕を離して私の顔を覗き込んだ。






< 22 / 114 >

この作品をシェア

pagetop