pure


個室には二人がけのソファーが置いてある。


ドアはあるんだけど、外の声が少し聞こえる。


中に入ってソファーにひなを座らせる。


「帰るのに・・・」


小さい声で言う。


見かけによらず意地っ張り?


俺も向かい合わせで椅子に座る。


「なんか飲む?」


メニューをめくる。


首を横に振るひな。


また泣きそう。


・・・・・ひなが邪魔だから俺が機嫌悪いと思ってた?


まぁ、確かに無視したのは俺だけど・・


ひなの頭をなでる。


「邪魔じゃねーから・・・」


そういうと、涙を我慢してる顔。


俺のシャツを握り締める。


「なんで怒ってるの・・・・?」


潤んだ今にも泣きそうな瞳で上目遣い。


それ狙ってる・・・?


「危ないから。ここはひなみたいな子が来る場所じゃないよ。」


なるべく優しく言う。


「なんで?・・・・私、子供っぽいから?」


・・・・・なんでそうなんの・・・?


「はぁ・・・・」


深いため息。


困った顔で涙目で首をかしげるひな。


手を引いて、足でひなを挟み込む。


「・・・・・・俺の見てない隙に・・誰かにさらわれたらどうすんの?」


「みんな居るから大丈夫だよっ」


「トイレとかは?いくらでも死角はあるよ?ココ暗いし・・・・
それに、喧嘩とかいきなりあったりするし、怖いやつもいっぱいいる。

ひなが思ってるほど安全な場所じゃない。」


真剣に目を見ながら言う。


だってこれはホントの話し。


しゅんと下を向いて


「ごめんなさい・・・」


わかってくれた・・・?


ってタカの言うとおり、ひなにはちゃんと言わなきゃ伝わんないな・・・


「だって・・・」


ひなは俺の胸元のシャツを握りながら顔を上げる。




< 78 / 114 >

この作品をシェア

pagetop