ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
 


写真をジッと見る。



切れ長の二重瞼が、少しだけ久遠さんに似ている気がした。



「会ってみようかな……」



そう呟いた時、急に背中に重みを感じた。



「俺ッチは、やめた方がいいと思うけどね〜」



わざと私に抱きついて意見するのは、堂浦さんだ。



いつから後ろで聞いていたのか、
やけに話が通じている。



体に回された腕をはがして一睨みするが、ダメージを与えられない。



チャラ男スマイルにウインクまで付けて、返されてしまった。



ホットコーヒー片手に相席してくる堂浦さんは、

私の手からスマホを取り上げ、片岡さんのプロフィールをじっくり読み、

それからこう言った。




「このプロフ、嘘臭くない?

こんな好条件の奴が女に困って、
結婚相談所に行くわけないと思うけどな」




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