ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
ぶつけた肩を痛そうにさすりながら、
黒川はテーブルセットの椅子にどっかり腰を下ろした。
ノートPCの画面を私達の方に向け、私の裸画像の一枚を、大きく表示して見せた。
「にょにょっ!!」
にょにょ村部長が、鼻血を吹き出している。
「夏美ちゃん、いつも色気が足りないと言ってゴメン……
かなりエロイよ……」
堂浦さんには、そんな感想を言われた。
キャア!と叫びたくなる状況だが、のんきに恥ずかしがっている場合じゃないと理解している。
スマホを奪っただけでは、意味がなかったのだ。
私の裸画像を目にしても、久遠さんだけは険しい表情を崩さず、黒川を睨み続けている。
黒川は鼻で笑って足を組み、久遠さんを馬鹿にした。
「貴重な取引材料なのに、スマホだけの筈ないだろ?
ちなみに、このノートPCだけじゃないから。
自宅のもう一台のPCと、会社の俺用PCにも転送済みだ。
スマホを奪えば全て終わると思ったのか?
天才と呼ばれているくせに、実際は大したことないみたいだね。
それとも、俺の方が頭いいのかな?アハハッ!」