君の世界
「母さん僕…ありがとう真中…」
墓は草一つないまま花も水も昨日 取り替えたばかりのように綺麗だ。
「…ん?何のは『墓守してくれてるって、住職から聞いたよ』」
真中の言葉を遮る僕に真中は口をつぐむ。
僕が話の腰を折るのは初めての事だから…
「だから…僕は…ダメだ僕は…ヒック…ウ…ヒック…」
いきなり泣き出した僕に真中が慌てる。
「な…直人?どうした?」
「…なか…か、さん…だって…ぼ…く無理」
母の死に直面しても泣かなかった僕
今 泣きじゃくる僕に真中は動揺する。