君の世界


「よし!じゃあ帰るぞ。」


幸雄は何故か張り切っている。

時計は18時を過ぎていた。


「悪い幸雄…一人で帰ってくれない?」

さっきまで張り切っていた幸雄が悲しそうな顔をする。


「主治医に今後の治療方針とかの話しをしようって言われてるんだよ。」

なんだか可哀想な気がして、とっさに嘘を吐く。

「主治医って…なんだ?飯島はどっか悪いのか?」


僕が体育に出ない理由を聞かないのは、知ってるからと思っていたら幸雄は何も知らなかった。


僕は体の事や主治医の事や最近通院をさぼっていた話しをした。

「だから幸雄は先に帰ってくれない?」


僕の説明に

「そっかごめんな」

何故か幸雄が誤って帰って行った。



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