君の世界
ドンドンドンドン
戸が壊れそうな勢いでノックされる。
僕は深い眠りから覚醒し戸口へ向かう。
カチャ
「朝から煩いょ…」
必死な顔の幸雄がいた。
「飯島!大丈夫だったのか?昨日のあいつは誰なんだよ?」
まくしたてる幸雄に煩いので部屋に入れる。
「朝からイカツイ顔して煩いょ…戸が壊れたらどうするの?」
目覚めの紅茶を煎れながら幸雄を黙らす。
「飯島お前…キショイとかイカツイとか…」
「今日はキショイは言ってないよ。まだ…」
「俺は心配なんだよ?誰なんだよ、あのBMWの男…」
昨日 玄関先に真中の車が着いてから、僕が降りるまで一時間以上ずっと見ていたらしい…
「幸雄はキショイ上にストーカーか…」
紅茶を渡しながら言う
「ストーカー!違う!俺はお前が心配なだけなんだよ。」
必死な所がおかしい。
思わず笑う僕に幸雄はため息を吐く。
「なんなんだよ。俺は心配してんのに…」
「悪い悪い(笑)皆面倒臭いなぁと思って…」
紅茶と昨日のサンドイッチを食べ
「今日は購買な」
弁当を作る時間がなかったので、幸雄と教室に向かう。