君の世界
「貴方が噂の飯島直人?」
学年唯一の紅一点の『一色さやか』だ。
男子校ではないが、極めて女子の少ない学校での数少ない女生徒だが、面識も何もない僕は無視することにした。
面識もないのに、名前がわかったのは周りがザワザワしながら
『一色さやかだ』
と騒ぐから…
くだらないよ。
「飯島直人!待ちなさいよ!」
無視して帰る僕に命令口調
「可愛くない女…」
ポツリと漏らした本音に真っ赤な顔をした。
怒らせたのかもしれないけど、僕の今後の人生に一色さやかは関わる事はないと判断して無視したまま帰る。