小悪魔的な彼と悲観的な彼女


いつも飲む人=琴乃、な私。

その琴乃は会社の人だった人な訳で、現在はただの私の友達な人。よって、会社の人では無いと、この時否定する事に間違いは無い。

でも少し、始めに少しだけなんて答えればいいのか迷ってしまった私がいたのは事実。だって仕方ない事だと思う、同じ会社で働いてたんだから会社の人と言ったら会社の人のようなもんだし、長い間彼女とはその繋がりだった訳だし。え?あ、今は違うか、くらいの間が空いてしまっても許してくれるべきだと思う。…でも、


「え?違うの?」


…残念ながら、彼はそんな私の間が見逃せないらしい。


「何?じゃあ友達?」


そしてそんな私をこれは動揺している、という風に捉えたらしい。


「それって女?…それとも男?」


ヤケに貼り付けた笑顔で問いかけてくる。イヤににこやかなその笑顔が怖い。本当怖い。


「もしかしてすみれさんに変な事吹き込んでるのはその人?」


しかも私が答える間も無く、そんな意味の分からない事まで尋ねてくる始末。このままじゃ大変な事になる気配を経験から察知した私は、慌てて一方的では無く会話になるよう試みる事にする。

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