倦怠期です!
二つ並んだ童顔気味のサル顔を見て、「やっぱりこの二人、顔似てる」と思わずにはいられない。
夫がまた下ネタを言ったのか、遼太郎は、つぶらな目を細めてゲラゲラ笑っている。
・・・遼太郎、大きくなったなぁ。
いつの間にか声変わりして、背もぐんぐん伸びて。
遼太郎が40代になれば、仁さんみたいな、童顔気味のかわいいイケメン顔になるのかな。
それより、自分の子どもが40代になるとか、今は全然想像つかないけど。
仁さんが中学生や高校生のとき、遼太郎みたいにモテてたのかな。
たぶん、ううん、きっとモテていたに違いない。

・・・なんか、この二人を見てると、この前見た、ボーイズラブのドラマCDを思い出すなぁ。

あれは「兄と弟」という、私の脳内で「!」が10コつくくらい、衝撃的な禁断のラブストーリーだったわー。
でもでも、「父と息子」という設定もいけるんじゃない?
ていうか、そういう設定の話もあったよね。

・・・別に私はボーイズラブ大好きってわけじゃないんですけどーっ!

でも、そういうラブストーリーを見聞きしていたら、退屈な私の脳内で、果てしない妄想が広がって、うごめき始めてしまうのよね。
ま、自分の脳内だけで勝手に妄想してるだけなら、害はないでしょ。

とにかく、私の脳内妄想や、ごくたまに見ているボーイズラブのお話のことは、誰にも言わない内緒の趣味と化しつつある。
そういう楽しみがあるだけで、少なくともその時だけは、退屈だなんて思わないから。



1月終わりに受けた私立の推薦入試に無事合格した遼太郎は、公立高校を受験せず、3月半ばに中学を卒業した。
中学1年のときから始めたモデル業は、部活と学業を優先させているため、春休みのときだけしている。
今回、3月の卒業式から4月の入学式までは、今までの春休みより少し長めな上、部活もないから、結構仕事を入れているそうだ。
とは言っても、オーディションを通過しないと、モデルとして、カタログや広告に載ることはない。
どんなにモデル向けの容姿をしていても、企業なり、相手のイメージに合わなければ、撮影までいかない、というわけだ。
華やかなモデル業の、大変な部分を知ったからなのか、私のお母さんは、とあるデパートの広告の、小さく載ってる遼太郎の部分を切り抜いて写真立てに入れ、宝物のように部屋に飾っている。
しかもお母さんは、ご近所さんからその広告だけ一部もらって、福岡に住んでいる義両親に送ってるし。


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