full of love~わが君の声、君の影~
控室に戻るとおととしに見た同じ光景が繰り広げられていた。
「おう!先にもらってるぞ!」
違うのはこのセリフを言ったのは神ではなく坂上だ。
でまた彼女からもらったケーキをもう食ってやがる!他メンバーもスタッフもだ。
「何を勝手に!俺のは!俺のは誰も食ってないだろうな!」
「このでっかいのか?」
そうそうこれこれ♪
がちっ
「痛っ」
「なんだ?今すごい音したぞ?」
何かケーキに入っていた。思いっきり噛んじまった
口から取り出す
「何だ?」
神がのぞきこむ
「シルバーの・・ストラップか?」
親指ほどの大きさのプレートには「H」だけデザインされている
「お前の頭文字か。それともHalcのか?手作りっぽいし・・演出するねえ」
俺は神の言葉を聞きながらじーっとそれに見入った
プレゼント?俺に?プレゼント?俺に?
同じ言葉が頭の中をグルグルまわる
くうぅぅ・・嬉しい
「ケーキの中にねえ;ベトベトじゃん!他の奴が食べる可能性もあるよなあ~ホントにお前へのプレゼントか?悪戯じゃねえ?てーか嫌がらせじゃね?」
神が疑わし気なことをブツブツ言っているようだが、俺の耳には入らない。
さっきのミスも忘れて俺は有頂天になっていた。