ブランコ。
「なるほど・・・」

カップラーメンの賞味期限をチェックしながら、片桐さんは呟いた。

「それで、高梨君は、どの問題から片付けたいと思っているのかな?」

「境の歯ブラシの件です」

当然、僕はリエの歯ブラシを選んだ。

他の人の話は、僕の近況を伝えたに過ぎない。

だけど、リエの問題だけは、放っておいたらマズイような予感がするのだ。

「そうですか・・・。いいんですね?」

「いい・・・とはどういうことでしょうか?」

「その件は確かに危険性を孕んでいると僕も感じます。
できることならば、一刻も早く解決するべきかもしれません。
ですが、その件に関わることで、君は君が望むべき生活を変化せざろうえないのかもしれない。
それでもいいのですね?
その覚悟は出来ていますか?」
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