ブランコ。
「そこまでの覚悟・・・というのがいまいち理解できません・・・」

「僕は、もうあの会社の人間ではないし、正直、僕にあの会社の人間を守る義務はありません。
冷たいようですが、それが現実です」

「はい・・・。それは理解できますが・・・」

「ですが、高梨君は友人です。
僕は友人サイドにだけ立った意見を、今述べています。
君がそれに関われば、君は自分が欲しくないものまで手に入れることになる。
君が本当は何が欲しいのか、何を必要としているのか、それが分かるまでは、リエさんの身辺を守るということだけにしてみてはいかがでしょうか?」

「そう・・・ですね・・・」

正直、この時の僕には、片桐さんの言った言葉の、本当の意味は分からなかった。

彼はいつも答えは教えてくれない。

いつも答えに近づくヒントだけをくれるように感じる。

まだ、僕への指導は続いているのだ。
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