ブランコ。


「使ってればそうなる……というレベルではない?」

「うん……たった一週間で毛先が開き始めたの……」

「『柔らかめ』だったとか?」

「ううん、いつも使ってるのと同じ」

「豚毛……とか?」

「ナイロン」


不審に思ったリエは、試しに歯磨き粉を少しだけ歯ブラシの根元へつけて洗面所に置いてみた。

すると次の朝、歯ブラシはキレイに洗われていたらしい……。

それ以来、リエはその歯ブラシを触ることすら恐くなり、洗面所に放置したままだそうだ。
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