星想い
厚い雲が包む、空の下。
惨めで、サイテイな私は、
家に向かって、歩いた。
1秒だけ見てしまった、カイの、
深い、青い、大海色の瞳。
その瞳の色を忘れようと思っても、
忘れられない。
…ポツリ、と手の甲に何かが当たって、
弾けた。
顔を上げて空を見ると、
小沼に叩かれて、腫れているだろう
鈍く痛む左頬に、水滴が落ちた。
瞬く間に露が増えて、
顔を、髪を濡らしていく。
制服が、もっともっと、濃い色になる。
…雨だ。