キミへの想いを10文字で。
「あの時、俺、素で、フツーに『お前を守ってやる』って思ったんだよなー……」


あの言葉は、勘違いじゃなかったんだ。


結実ちゃんへの言葉じゃなくて……あたしに言ってくれたんだ?


遠くを見つめる翔琉の目は、やっぱりとても綺麗で。


「でも、それはそれとして。俺は結実ちゃん一筋でいたつもりだったんだけど……」


翔琉は何を、言おうとしてるの?


「結実ちゃんのキスシーンの比じゃなかった。お前が黒川にコクられただのデートだの、目の前が真っ暗になった。きっちり、幼馴染みとしてお前らを見守るのが筋なんだろうと思って。余裕ぶっこいてたはずなのに、あの日、結実ちゃんが病院にいるって聞いて、俺心配して駆けつけた筈なのに、」


翔琉がヒートアップする。

聞き洩らすまい、とするあたしと、とにかく吐き出しにかかっている翔琉。
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