キミへの想いを10文字で。
「……気がついたら、お前らのデートをぶち壊して安心してる俺がいて。
大好きだった結実ちゃんの無事も嬉しかったけど、それよりデートが無くなった方が嬉しい事に気がついて」


そこまで言ってから、顔が真っ赤になっている、翔琉。


「……でも、駄目なんだよなー」


寂しそうな声。


「幼馴染みだからできたことが、意識し始めたら全部出来なくなるんだよなー……二人でいることとか、ただの挨拶とかも、もう、どうやってたんだか」


翔琉の言葉の一つ一つは、あたしに向けられて、というより、独り言に近い。


自分で、自分に確認しているみたい。





「……と、いうわけです」


急に話が終わる。


「……へ?」


思わず聞き返す。
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