黒色女子を個人授業
「疲れるって、どうして?」

「そりゃあ……上司だもん」

天野は困った顔で笑った。


それだけじゃ……ないんじゃないのか?

俺と一緒にいるときにはない感情が、アイツと一緒のときにはあるーー


不意に察してしまって、胸が痛んだ。


黙ってりゃいいものを、俺は耐えきれず呟いてしまった。

「それは、上司だからじゃないんじゃないかな」


俺の言っていることが分かっているのかいないのか、天野はキョトンとした顔で首を傾げる。
< 174 / 510 >

この作品をシェア

pagetop