黒色女子を個人授業
「確かにプレゼントは大袈裟だったかもしれませんが……
その他に至っては普通の付き合いです」

「でも、個人的に食事したり、いろいろアドバイスしてるんでしょう?」

彩香の価値観が一変するような、思わせぶりなことしたくせに。


「それくらいの人付き合いはするでしょう?
僕とあなただって、こうして食事しているわけだし」

彼は平然と言い放つ。


大城さんのあまりにも堂々とした物言いに、ひょっとして、と考える。

彩香を振り回していることに気づいていない?

この人、天然の女ったらしなのかもしれない。


「それに彼女は、頑張ってるのは認めますが、常に全力投球過ぎて……
ちゃんとセーブの仕方を教えてやらないと、このままだと潰れますよ」

確かに、大城さんの言う通り、あの子は物事に一直線過ぎる。

それは私も心配なところだ。

一生懸命で不器用ーー
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