黒色女子を個人授業
「今井さん……今帰りですか?」

「ああ。そうだけど。何か用か?」

彼は部屋の鍵を開けて、私を招き入れた。


「いえ、別に。何してるのかと思っただけで」

私は適当にごまかしながらも、彼の様子をうかがった。


洋服に乱れはない。

シャツに口紅もついていない(ベタ過ぎる?)

ネクタイが緩んでるのは、元々だし……

今井さんに一歩近づく。

「な、なんだよ?」

突然懐に入り込まれ、今井さんは戸惑う。

私はこっそりと鼻を利かせる。

……香水の香りもしない。


遊んでいたという証拠は見当たらなそうだ。

ひょうひょうと帰ってきやがって、と私は心の中で毒づいた。

人がどれだけ心配したか。

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